トキハソースは創業大正12年、東京で一番古いソース会社。『トキハソースの歴史』を紐解く。
東京で一番古いソースメーカー [大正12年〜昭和5年頃]
大正12年、元々コックだった小倉榮男により東京・板橋にて創業。
関東大震災で、復興に向け人々が頑張っていた時代。創業者、小倉榮男は人々に「食」で幸せを与えたい、励ましたい、大正の三大洋食(カレー・とんかつ・コロッケ)を盛り上げたい。
そんな想いから、野菜たっぷりのソース作りを始めました。
生野菜の使用は創業当時から [昭和8年〜昭和20年頃]
この頃は野菜の缶詰やパウダーはありません。
機械だってそう。
朝早くから手間ひまかけてひとつずつ、丁寧に手作り。
でもその製法はやがておいしさの秘訣と、トキハのブランドに・・
しかし、戦前から盛んになってきていたソース製造は東京大空襲により、その基盤をほとんど失われてしまいます。
ここでソースの製造はピタリと止まってしまうのです。
激動の時代、復活に向けて・・・ [昭和24年〜昭和40年頃]
戦後まもない昭和24年10月トキハソースを含め、ソース製造に情熱を持つ122名が「中小企業のソース製造業者による中小企業のソース業者のための組合組織」を結成。
昭和30年、坂田実が大学卒業を機に父親(初代)のソース作りに参加。
若き職人達の更なるソース作りが始まりました!
味へのこだわりの裏には こんな苦労も・・・ [昭和40年〜昭和50年頃]
昭和48年、地下鉄と高速道路の拡幅工事のため板橋の仲宿から現在の滝野川へ移転することに。
場所や環境が変わると味にも影響してしまうのが怖いところ。
移転してしばらくは味が変わってしまい失敗の連続。
また、天候の都合で新鮮な野菜が手に入らないことも。
でも生野菜を使わないと味が全然変わってしまうのです。
新しい物を作り出すのも大変ですが、伝統を守っていくことも大変でした。
大活躍のトキハソース [昭和50年〜平成]
昭和50年 坂田 実が2代目社長に就任。
初代が作り上げてきた伝統を受け継ぎつつ、加工食品業界へ原料としてソースを製造販売。
トキハのブランドは知らなくても、誰もが1度はトキハの味を口にしたことがあるはずです。
そして、様々なレシピを開発していきます。
遂に完成、非加熱製法の生ソース [平成~]
3代目工場長、小倉英雄も加わって伝統を守りながら新商品の開発に燃える日々。
平成4年、長い構想期間を経て、東京都ソース工業協同組合、東京都立食品技術センターと共同で「生ソース」を開発。
特許取得。
東京都地域特産品認証食品として認められました。
そして、平成19年、田口伊津子が3代目社長に就任。
また、平成27年、菊地健が4代目工場長となり、伝統を守り続けています。
そして今・・・ 大正・昭和・平成を生き抜いて [現在]
創業当時から一貫した生野菜のどこか懐かしい味が「東京のソース」として時代を超えて愛されています。
トキハソース株式会社
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